みんなの学級新聞

日々の生活

「先生、住所教えて!」

 年賀状を出したいという無邪気な生徒からタイトルの質問を受けたら、あなたは笑顔で教えられますか?

 

 明けましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします。このブログも開設から5ヶ月が経とうとしています。今年ものんびりとしたペースで更新を続けていきたいと思います。

 

 さて、お正月なので年賀状についての悩みをつらつらと書いていきます。結論として、私は現状「訊かれたら答える」ようにしています。学級新聞などで公表はしていませんが、内緒にはしていません。とはいえ、そもそも何故迷う必要があるのか、住所くらい教えてあげればいいのにとお思いになる方もいらっしゃると思いますが、大まかに分けると以下の理由が教員を悩ませます。

  • 保護者の突撃
  • 贈答品
  • 勧誘

世知辛い世の中です。

 

保護者の突撃

  意外と困るのがこれです。教育に"熱心"な保護者の方々は学校ではなく家に"質問"に来ます。何故家なのかというと、落ち着いて話せるからと、休日は学校がやっていないからだそうです。確かに満足するまで時間にとらわれず話し込める環境が作れるのは強いですね。それに学校も公共機関なので土日は基本的に休みです。平日に面談を組めない家庭は困ってしまいますよね。だから休日、直接家を狙うそうです。合理的ですね。

 面談をご希望の場合は事前におっしゃっていただければ平日の放課後などに時間を設けることもできますし、三者面談という期間も設けてはいます。さらに最近は月に一度程度土曜日に学校公開日を設けている自治体も増えているので、そのような日に面談を設定することもできますのでご相談いただければ幸いです。


贈答品

 この時期、3年生を担当している場合はお歳暮が贈られてくることがあります。気が早いご家庭では夏にお中元が贈られてくることもあります。大変申し訳ないのですが、受け取り拒否、または返却させていただいております。お気持ちは嬉しいのですが、例えどんなに高級なハムやビールが贈られたとしても、成績や内申点を上げることはできかねます。

 

勧誘

 生徒「先生あけましておめでとうございます、新年のご挨拶にきました!」

とインターホン越しに言われて玄関を開けたら知らない男女が立っており宗教の勧誘が...というケースもよく聞く話です。私はまだ出会ったことのないケースです。また住所を教えることで、生徒不在で直接勧誘にくることもあるそうです。別ケースでは、不登校生徒の様子を見に家まで行ったら勧誘を受けた、なんてことも。

 

 他にもありますが、主な悩みの種はこんなところでしょうか。レアケースなので怖がることもないのですが、実例がある以上は覚悟をしなければなりません。もちろん平気で教えたり、入学当初の学級新聞で住所を堂々と記載するタイプの教員もいます。逆に、絶対に教えない、年賀状なら学校に送ってください。というタイプの教員もいます。人それぞれですね。

 

 個人的に、年賀状の習慣はとても好きです。わざわざお金をかけて年賀状を買い、わざわざ気持ちを込めて書き、寒い中わざわざ郵便ポストに出しに行く。この"わざわざ"が良いんです。この世界は、加速しています。だから時間をかけてくれることが嬉しいんですよね。