敬老の日のプレゼント(中学生編)
9月21日は敬老の日、高齢者を敬い、感謝する日です。
道徳の時間に高齢者を大切にする理由や、どうすればよいかを話し合う過程で、
”最高のプレゼントとは何か”を話し合いました。
その前に、我がクラスではこんなアンケート結果が出ています。
Q. 母の日は何月何日か知っていますか?
…正答率約90%(5/10)
Q. 父の日は何月何日か知っていますか?
…正答率約50%(6/21)
Q. 敬老の日は何月何日か知っていますか?
…正答率約60%(9/21)
世間のお父さん、どんまいです。
さて、最初は個人単位で最高のプレゼントを考えてもらいましたが、
のちに4人班を作り、グループワークを行いました。
約40人の学級なので、10個の班ができます。
すべての班に共通した意見は、”手紙”でした。
送る側も、送られる側も嬉しいですよね。
次に多かった意見が、”電話”です。
実は本校では核家族化が進んでおり、祖父母との同居率は約8%です。
比較的遠くに住んでいることもあり、敬老の日に会えない子どもが多いようです。
なので、電話。
その他の意見としては、
・アルバム
・花
・枕
・ハンカチ(小物系)
・カツラ
・入れ歯
・マッサージ機
・老眼鏡
・ルーペ
が挙げられました。
特殊なものとしては、
①杖
②monoの消しゴム
③shopping mallで一緒に買い物
というものもありました。
この3点は気になったので掘り下げてみたところ、
①杖
昨年度、祖母が腰を痛めて一緒に杖を買いに行った。
祖母の好きな柄や、杖の長さなどを一緒に決めて楽しかった。
喜んでもらえたから、今年は祖父のために買ってあげたい。
②monoの消しゴム
祖母が鉛筆画を趣味としているらしく、よく消える消しゴムを探していた。
一緒に文房具屋に行き、良さそうな消しゴムをたくさん買って、消し心地を試した。
結果的にmonoの消しゴムが求めるものに近かったので、今年のプレゼントにしたい。
③一緒に買い物
おじいちゃんがゲーム好きで、買い物に行くとゲームセンターによく誘われる。
自分もゲームが好きだから、一緒にホッケーゲームとかして遊ぶのが楽しい。
ゲームも買ってもらえる。
という意見が出ました。
下の三つは、発言者は照れながら話していた。
周りの生徒は笑いながら聞いていた。
担任の自分は、少し泣きそうになった。あぶなかった。
子どもは、きっと自覚をしていない。
最高のプレゼントとは、”一緒の時間を共有すること”なんだと思う。
一緒にいてあげることが、最高のプレゼントなんだと思います。
③のおじいちゃんは、ゲームが好きというより、孫と一緒に遊ぶのが好きなんです。
孫の笑顔が、大好きなんだと思うんです。
大人になった今ならわかります。
お金で買えるものなら、より良いものを自分で買えます。
自分の趣味にあったものを選んでくれるのは嬉しいですが、
たぶんそれは、長い年月の間におそらく既に手に入っています。
でも、一緒の時間だけは買えません。
孫と遊ぶ。孫の顔を見る。孫の声を聞く。
こんなに喜ばしいことなんて、ないと思うんです。
もちろん地域や家庭の実態によって、事情は変わってきます。
ですが一般的に、最高のプレゼントは、”時間の共有”ではないでしょうか。
子どもたちの見つけた答え、キーワード。
それは”一緒”と”気持ち”の2つでした。
先生からの宿題は、21日にみつけた答えを実行することです。
私も幼い時に祖父母を亡くしているため、この宿題を出された実行はできません。
なので、同じ条件の子どもにはこのように言いました。
代わりに、お父さんお母さんに、プレゼントを贈りましょう。と。
どうか子どもたちが、素敵な敬老の日を迎えられますように。