みんなの学級新聞

日々の生活

夏休みの宿題と、宿題代行について

初めまして、今日からブログを始めてみます。

日々のあれこれを書いていこうと思っています。

 

先程テレビで、「お子さんは、夏休みの宿題は計画的に行っているか」

というテーマで討論が行われていました。

多くの出演者が、ギリギリに叱りながら一緒にやっていると回答。

教員としては、やっていれば”まぁ良し”です。

 

ところで、何故夏休みの宿題が課されるかというと

⒈計画性を身につける

⒉学期中についた勉強の習慣を継続できるようにする

⒊やりきった、という達成感を次の学びへのステップとする

⒋知識の定着

が挙げられます。

 

以上のことから考えると、教育の目的からは逸れてしまいます。

ただ、”家族間のふれあいのチャンス”ととらえると、”まぁ良し”となります。

 

最近は核家族で共働きという形態が増え、親子間のコミュニケーション不足から

充実した人間関係を作る能力の低下が問題視されています。

どんな形であれ親子間のコミュニケーションは大切なのです。

 

とはいえ、夏休みの宿題の目的からは逸れてしまっています。

ギリギリで片付けるというのは、

計画性の欠片もなく、習慣も形成されず、

次につながる達成感は得られず、知識の定着も期待できません。

やはり夏休みの宿題は”終業式前の学級活動時に組み立てた計画”の通りに、

計画的に行われることが理想的です。

 

もちろん失敗から学ぶ、という意味では無駄ではないかもしれません。

ただし、過ちを繰り返すことは、あまり良いことではありませんね。

 

さて、ここからは最近話題の”宿題代行”についてです。

・ドリル一冊5000円〜

・読書感想文6000円〜

などという謳い文句で何かと話題を集めています。

時間を有効利用できるサービスとしては、有りですよね。

親御さんだって忙しいです。

始業式は間違いなく平日にありますし、翌朝は仕事が普通に待っています。

親がやるのも、業者がやるのも、同じことです。

 

ただし、夏休みの宿題の目的であった上記4点とは離れてしまう。

そしてただ一つのメリットであった、親子間のコミュニケーションもない。

つまり、教育の目的からは離れてしまいます。よろしくありません。

教育の母体は、あくまでも家庭です。

学校は家庭での教育が及ばない、学力と社会性を身につける場です。

生活習慣や学習習慣は、ご家庭の協力なくして成り立ちません。

教育は家庭、学校、そして地域が一体となって行われるべきです。

 

”学習習慣は塾で身につけている”という意見もあるでしょう。

むしろ塾での勉強の邪魔だとお考えのご家庭もおありでしょう。

ですが、冷静になってください。

学力とはなんですか?

塾での学びは、受験目的の、お勉強です。

学力とは、知識のことではありません。

 

学力=知識・技術・思考力・判断力・表現力・学習意欲の総合的な力

 

です。

学校の宿題は各教科を通じて、これらを総合的に伸ばすよう構成されています。

夏休みの宿題は、意外と大切なんですよ。

だからこそ教員は、採点やチェックの手間を惜しまず、課題を出すんです。

学ぶ力を正しく身につけてほしくて、出すんです。

夏休みの宿題は、教員からの想いの結晶なんです。

 

夏休みも半分が過ぎました。

これを読む学生の方がいらっしゃれば、どうぞ計画的に進めてください。

そして遊びや部活動に全力で取り組んでくださいね!